馬場崎です。 何事もやってみないと気が済まないのでトライしました。 すでに発言 [vine-users:075654] でシノバーさんが言及されていますが、 結果として totem(totem-xine) でのWMV9の試聴は可能です。 ※テスト結果は多少環境に左右されますのでその点はご理解下さい。 シノバーさんの投稿との違いは、基本的にコンパイル・リビルドの必要が 無いことです。(パッケージとコーデックを入手するだけで済みます) [前段] 別件で環境がかなりグチャグチャになっていたマシンからVine提供ではない パッケージを出来るだけ外す必要があったので、マルチメディア関係も 一度全て外しました。 ただし、コンパイル・ビルドに必要なモノはむしろてんこもりで入っている、 というマシンです。 ^/.gnome2/totem-addons/ も、この時点では空っぽとします。 ■ xine版totemの導入 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ Vine提供のもので、 totem-xine と関連パッケージを入れます。 xine-lib-* については「全部」 or 「必要なものを選択導入」かは 各自の判断でお願いします。 ただし、(これを前回しっかりと書いていませんでした)、パッケージの ファイルサイズを見てもなんとなく推測が出来ると思いますが、 xine-lib-w32dll だけは毛色が違っていまして、これ自体は デコードプラグインではなくて、シノバーさんが書かれているように 「Win32のコーデックファイルを使えるようにする」プラグインです。 これと対応しているのが ^/.gnome2/totem_config ……内部の decoder.external.win32_codecs_path: ……という設定値です。 上記が通常は絶対パス指定で /home/*ユーザー名*/.gnome2/totem-addons ……のようになっているから、xine-totem は ^/.gnome2/totem-addons/ に 置かれている Win32 のコーデックを読みにいきます。 ※※ですから、もしも別途コーデックを大量導入し、そっちを読みに行って ほしいなら、この設定値を書き換えることになります ※※Totem(xine)はVine標準でも思いの他様々なタイプに対応していました から、重複するようなコーデックを大量に追加するのはディスクの 無駄遣いかもしれません。 ◆?リビルド?◆◆◆ 以前の私の環境では xine-lib-w32dll が悪さをすることは無かったのですが、 ちょっと不安もありまして、 xine-lib-w32dll をリビルドしてみました。 $ apt-get source -b xine-lib-w32dll ……依存関係で要求されるパッケージのうち、transfig は [extras]群 だったのでこれだけRingサーバーから取ってきて、他は命じられるままに apt-get で追加しました。 リビルドすると xine-lib と xine-lib-* が全部作られますが、とりあえず xine-lib-w32dll のみを導入して使っています。特に問題は無いようです。 判断はそれぞれと思いますが、Vine提供の xine-lib-w32dll で問題無ければ リビルドの必要は無いかと思います。 ■ Win32コーデックを入手する ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ Mplayerのサイトでは大量にパッケージされたものが手に入りますが、今回私は 「Totem(xine)が自分で解決できないものだけ追加しよう」という方針を立て、 そちらは使わず、別所で Win32_dmo.tgz という形で配布されているもので テストしました。 以下はそのファイルリストです。 wma9dmod.dll wmadmod.dll wmspdmod.dll wmv9dmod.dll wmvdmod.dll ※ファイルの日付は 2002-10/28〜11/21のものでした。 追試で、Mplayerサイトで配られているパッケージの該当ファイル部分だけでも 同じ結果のようです。 解凍して ^/.gnome2/totem-addons/ に含めてから Totem を起動して使用します。 ■ 再生テストする ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 今回のテストの本来の目的は、「Totem(xine)だけでどこまで再生できるか」です。 ですから libdvdcss2 の必要なタイプの DVD-Video はテストから外しています。 ※コーデックの異なる動画ファイルを、サイト配布のサンプル動画などを利用して 集めてテストしています。なお、結果について動作を保証するものではありません。 ※情報はTotemによる判定です [判別不能なmpeg] -- (標準)再生可能 ※youtubeのストリーミングデータをすくったもの V-Codec : 不明 12フレーム/秒 A-Codec : 不明 (音は出る) [よくわからない mov(QuickTime)] -- (標準)再生可能 ※たぶん「サルタンの象」のmov形式ファイル V-Codec : 不明 A-Codec : Linear PCM [Mpeg2 系統] -- (標準)再生可能 ※ffmpegで作ったAVIファイル V-Codec : libmpeg2 でデコード表示 25フレーム/秒 A-Codec : MP2(Lib:MAD) 160kb/秒 [Mpeg4 系統] -- (標準)再生可能 ※以前にAvidemux(mencoder)で作ったmpegファイル V-Codec : ISO Mpeg-4(ffmpeg) 29フレーム/秒 A-Codec : MP3 224kb/秒 ※チュートリアルとして配布されている動画 V-Codec : ISO Mpeg-4(XviD、ffmpeg) 25フレーム/秒 A-Codec : MP3 96kb/秒 ※DivXの再生サンプルとして配布されている動画 V-Codec : ISO Mpeg-4(DivX5、ffmpeg) 25フレーム/秒 A-Codec : MP3 160kb/秒 ※WinXP上でDivX6.xを使って作成した動画 V-Codec : ISO Mpeg-4(DivX5、ffmpeg) 29フレーム/秒 A-Codec : MP3 128kb/秒 [WMV 系統] -- 7と8は(標準)再生可能 ※ホテルの紹介用のCM動画 V-Codec : Windows Media Video 7 200kb/秒 A-Codec : MS Windows Media Audio 2(ffmpeg) 34kb/秒 ※Blenderチュートリアル用の動画 V-Codec : MS WMV 8 577kb/秒 A-Codec : MS Windows Media Audio 2(ffmpeg) 65kb/秒 [WMV9] -- 再生にはプラグインとして win32 のコーデックが必要 単体(標準のパッケージ群)では再生不能 ※ITデータベース業務紹介の動画 V-Codec : MS WMV 9(win32) 323kb/秒 A-Codec : MS Windows Media Audio 2(ffmpeg) 35kb/秒 ■ 終わりに ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ そもそもは別件のトラブルを反省しユーザー環境を整理することから 始めた亊ですが、たまたまタイミング良く類似の投稿があったので、 せっかくだからと、いろいろとテストしてみました。 もっと広範囲にユニークなコーデックタイプのファイルが手に入れば テストとして意味が出てくると思いますが、思ったより標準でファイルが 再生できてしまったので、問題点の洗い出しにはなっていないかと 思います。 参考になれば幸いです。 -- __/__/__/__/__/__/__/__/__/__/ ZON or MaruArt. >> Babasaki Seiichirou (Jap) E-Mail mindgear@xxxxxxxxxxxx Zaurus zon@xxxxxxxxxxxx __/__/__/__/__/__/__/__/__/__/