もりぐちです。 Vine2.6r3-rc1 のテスト報告(主にハードウェア)です。 (注) CD ブートでのインストールしか試していません。 インストールに関しては、「できれば GUI でやりたい」という方針でテス トしました。「最初からテキストインストールすればよい」という考えの方も いらっしゃるかもしれませんが。 凡例 ◎ = 非常に楽 ○ = 少し試行錯誤が必要だけど可能 △ = インストールされたものでは使えないので入れ換えが必要。 × = 自分でドライバ書く、あるいは IC を置き換えるしかない。 ====== テスト 1 ====== マシン : VMware Workstation 4.0.5 build-6030 (ホスト OS は Vine2.6 + Updates で、ホストマシンは下記テスト 2 のもの) ======== 結果 ======== インストール: ○ lowres で GUI 可能 カーネル : ◎ 手入れ不要 ネットワーク: ◎ 自動認識 X : 未確認 サウンド : 未確認 ======== 詳細 ======== GUI インストールは [Enter], nofb ではダメで、lowres は OK でした。 ネットワークデバイスは自動認識され、インストール中に IP 設定しました。 (備考) まずは小手調べで VMware 上でテストしただけで、私は VMware 上で使おう とは思っていません。 ====== テスト 2 ====== マシン : 自作 CPU : Celeron 2.2GHz マザーボード: MSI 845GE Max-L チップセット: Intel 845GE (内蔵 VGA は使わず) ネットワーク: チップセット内蔵 VGA : Matrox G450 16MB AGP (先週中古で入手して BIOS UP 済) CRT : Iiyama A901H サウンド : オンボード(チップセット内蔵 AC97?) ======== 結果 ======== インストール: ◎ [Enter] で GUI 可能 カーネル : ◎ 手入れ不要 ネットワーク: ◎ 自動認識 X : ○ 可能 サウンド : ◎ 容易(多分) ======== 詳細 ======== GUI インストールは [Enter] で OK でした。 カスタムで X, サウンド, ネットワーク WS を選ぶと依存関係の解決のとこ ろで murasaki, sndconfig, iptables が kernel-BOOT を要求し、「解決する」 を選ぶと kernel-BOOT がインストールされました。[vine-users:062618] で beta2 でも起こったと報告されていますが、必要なのでしょうか。 インストール最後の X の設定で 1600x1200 を選択するとインストーラが落 ちました。設定をいじらずに 16bpp, 1024x768 の設定のまま[テスト]すれば 問題ありませんでした。 X は G450 で動きました。(Xconfigurator が必要だったかも。忘れました。) ネットワークデバイスは自動認識され(eepro100)、インストール中に IP 設 定しました。リブート後、通信確認しました。 サウンドはテストしていませんが、自動で modules.conf に書き込まれたの と、Vine2.6 で使えているので多分大丈夫だと思います。 ブート時の選択肢に現れるカーネルは 2.4 系 UP (i686) と 2.2 系の 2 つ になりました。 (備考) i845GE 内蔵 VGA を使っていないのは、Matrox の機能である 24bpp + 8bpp Overlay が私にとって必要なためであり、使えないと言っているわけではあり ません(テストしていません)。最初に買うときから 845PE + Matrox にしてお けば良かったのですが、Matrox が必要とわかったのが後からだったのでこう なっています。 ====== テスト 3 ====== マシン : エプソンダイレクト EDiCube S160H (いわゆる Centrino マシ ン, おそらく ASUS M3000N シリーズの OEM) CPU : Pentium-M 1.4GHz チップセット: Intel 855GM ネットワーク: Intel VGA : チップセット内蔵 LCD : SXGA+ (1400x1050) サウンド : チップセット内蔵 AC97 ======== 結果 ======== インストール: ○ text (GUI は無理) カーネル : △ 手入れ必要 ネットワーク: ◎ 自動認識(有線) (内蔵無線 LAN は ×) X : △ 別途ドライバが必要 サウンド : ◎ 容易(ただし acpi=off では ×) ======== 詳細 ======== GUI インストールはできませんでした。[Enter], nofb, lowres ともにダメ でした。text でインストールしました。 カスタムで X, サウンド, ネットワーク, PPPoE を選ぶと、上記テスト 2 と同様に murasaki, sndconfig, iptables が kernel-BOOT と、今回は kernel-smp も要求しました。 X は動きません。beta2 で報告し、助言頂いた通り Intel からドライバを 入手すれば OK だと思います。ただしその場合でも 1400x1050 は出ません。 1280x1024 は使えます。(試していませんが、ここは変わっていないでしょう。) ネットワークデバイスは自動認識され(eepro100)、インストール中に IP 設 定しました。リブート後、DHCP でのアドレス取得を確認しました。内蔵無線 LAN は現時点では無理でしょう。 サウンドはテストしていませんが、自動で modules.conf に書き込まれたの で大丈夫ではないかと思っています。(ただし ACPI が有効の場合です。この マシンは acpi=off では自動認識しません。[vine-users:062553] でも言いま したが。) ブート時の選択肢に現れるカーネルは 2.4 系 SMP (これがデフォルト), 2.4 系 UP (i686), 2.2 系の 3 つになりました。 このマシンは、2.4 系カーネルの APIC 周りで問題が起こることがわかって いましたので、次のようなテストをしました。 2.4 系 SMP カーネル(最初にインストールされたもの)は acpi=off にしな いとブート中に固まりました。noapic でも変わりませんでした。 2.4 系 UP カーネル(最初にインストールされたもの, 多分 i686)も acpi=off にしないとブート中に固まりました。noapic でも変わりませんでし た。 /usr/src/linux/configs/ を見ると、i586 (UP) が APIC を 含んでいない ようなので、2.4 系 UP カーネルを消して kernel-2.4.22-0vl2.6.i586.rpm をインストールしました。このカーネルでは acpi=off にする必要なく正常に 動きました(もちろん i586 である必要はなく、SRPM が手に入れば APIC を切っ て i686 をビルドすれば良いのですが)。また、新しい ACPI のおかげでこの マシンで起こっていた keventd 問題は直っています。 APIC については、去年12月に鈴木さんが以下のようにおっしゃっているの で、(その後お考えが変わっていなければ)この通りにして頂けると私は助かり ます。(わがまま?) From: Daisuke SUZUKI <daisuke@xxxxxxxxxxx> Subject: [vine-users:056546] Re: RTL8139 Date: Mon, 2 Dec 2002 23:21:27 +0900 > p.s. > APIC 問題はまあよく聞いていたのですが、手元では問題にあたらなかったのと > ないと今度はあまりうれしくないものもあるようで、Local APIC 有効にしてありまし > たが、やはり今後は UP では外すべきでしょうね。。 [私が感じた Vine2.6 からの改善点] Vine2.6 ではチップセット内蔵ネットワークデバイスが自動認識されないこ とがあった(私の環境では100%)と記憶しているのですが、これは改善されてい るようですね。 [レスキューモードについて] インストール CD でブートした時、linux rescue の日本語と英語での動作 が異なるのは Vine2.6 から変わっていませんね。Vine2.6 Tips に書いてある ので知っていれば特に問題もないですが。 以上