はじめまして。 佐藤@キャプテンと申します。 HP製1Uサーバ DL360G3にVinelinux2.6r3をなんとかインストールでき ましたので報告いたします。 このDL360G3にはSmartArray 5i plusというRAIDコントローラが入って おり、日本HPのLinuxサイトにあるOS対応表ではVinelinuxでの認識は 不可(×)となっています 実際にインストール用CD-ROMを作成し、ブートしてみたところ、インス トーラでは"Loading cciss driver"という表示が出ており、認識は行わ れている模様。しかし、ドライバファイル(cciss.o)が無いようで、ドラ イバのロードはされず、インストール途中(パーテーション設定)でコケ る。試しに2.6r1も同様、2.5はドライバファイルはあるものの、 "kernel-module version mismatch"でお叱りを受けている模様(--; Fedora Core 1 や Miraclelinux 2.1(評価版)をインストールしてみた所 難なく終わったので、Vinelinuxでもインストールできる筈と思い、以下 の方法でインストールすることができました。 ■ インストール準備編 cciss.o を組み込んだドライバディスクを作成します。 ※作成には稼動中のVinelinuxを使いました。 1. カーネルソースをインストール % rpm -ivh kernel-2.4.22-0vl2.8.src.rpm 2. kernel-2.4.specを編集します。 % vi ~/rpm/SPECS/kernel-2.4.spec ※以下の部分を変更します。 %define buildsmp 0 変更(1から0へ) %define buildBOOT 1 %define subrelease 0vl2.6 変更(2.8から2.6へ) 3. カーネルのビルド(.configの作成) % rpm -bc ~/rpm/SPECS/kernel-2.4.spec ※make oldconfigが終わったら(make depが始まったら)ctrl+cで止める 4. moduleのビルド % cd ~/rpm/BUILD/linux-2.4.22 % make menuconfig ※Block devices -> Compaq Smart Array 5xxx supportを<M>にして保存 % make dep clean modules ※~/rpm/BUILD/linux-2.4.22/drivers/block/cciss.oが作成された時点にctrl+cで止める 5. ブロックドライバのFDイメージを入手する % wget http://www.ring.gr.jp/pub/linux/Vine/Vine-2.6/i386/images/drvblock.img 6. ブロックドライバのマウント % cp drvblock.img drvblock-cciss.img % mkdir image % su # mount -o loop drvblock-cciss.img image 7. modules.cgz の取り出し・解凍 # cp image/modules.cgz . # gzip -d -S .cgz modules.cgz # cpio -id --file=modules ※これで2.4.22-0vl2.6BOOTというディレクトリが出来る 8. cciss.o の組み込み・modules.cgzの再構築 # cp ../rpm/BUILD/linux-2.4.22/drivers/block/cciss.o 2.4.22-0vl2.6BOOT/ # find 2.4.22-0vl2.6BOOT -print | cpio -o --file=modules --format=newc # gzip -9 -S .cgz modules # cp modules.cgz image/ # echo "cciss: scsi_mod" >> image/modules.dep # vi image/pcitable ※pcitableの末尾に以下を追加します。 0x0e11 0xb060 "cciss" "Compaq|Smart Array 5300 Controller" 0x0e11 0xb178 "cciss" "Compaq|Smart Array 5i/532" # umount image 9. ブロックドライバをFDに書き込む # dd if=drvblock-cciss.img of=/dev/fd0 ■ インストール編 1. インストールCDから起動 2. boot:プロンプトでは"linux dd"と入力 3. 途中ドライバディスクを要求されるので作成したブロックドライバ FDを入れてOKを押す 4. 起動ディスク作成はスキップ(作成しようとしてもエラーになる) 5. [おめでとうございます]の画面になったらctrl+alt+F2でシェルに切 り替える 6. Smartarray用のデバイスファイルを作成する # cd /usr/src/linux # sh ./Documentation/mkdev.cciss ※ /dev/cciss/c0d0〜 を作成する このスクリプトがない場合は以下のコマンドを実行する(必要な分だけ) mkdir -p /dev/cciss mknod /dev/cciss/c0d0 b 104 0 mknod /dev/cciss/c0d0p1 b 104 1 mknod /dev/cciss/c0d0p2 b 104 2 .... mknod /dev/cciss/c0d0p15 b 104 15 7. カーネル・モジュールの再構築 # make menuconfig ※Block devices -> Compaq Smart Array 5xxx supportを<M>にして保存 # make dep clean bzlilo modules modules_install 8. initrd の作成とカーネルのインストール # mkinitrd /boot/initrd-2.4.22-0vl2.8.img 2.4.22-0vl2.8 # mv /System.map /boot/System.map-2.4.22-0vl2.8 # mv /vmlinuz /boot/vmlinuz-2.4.22-0vl2.8 9. lilo の再設定 # vi /etc/lilo.conf ※initrd=.... と append=... の2行を追加 image=/boot/vmlinuz-2.4.22-0vl2.8 label=linux initrd=/boot/initrd-2.4.22-0vl2.8.img append="acpi=off" read-only root=/dev/cciss/c0d0p2 10. lilo のインストール # /sbin/lilo -v 11. ctrl+alt+F7でGUI画面へ戻り[終了] ■ ネットワークI/Fを有効にする Onboard の Broadcom NC7781 は標準で認識しない為、別途ドライバを 入れる必要があります。 ドライバはhpのサイトまたはbroadcomのサイトからダウンロードします。 1. ドライバのダウンロード(broadcomのサイトから) # wget http://www.broadcom.com/docs/driver_download/570x/linux-7.1.9.zip 2. ドライバのインストール # unzip linux-7.1.9.zip # rpm -ivh Server/Linux/Driver/bcm5700-7.1.9-1.src.rpm # cd /usr/src/redhat # rpm -bb SPECS/bcm5700.spec # rpm -ivh RPMS/i386/bcm5700-7.1.9-1.i386.rpm # echo "alias eth0 bcm5700" >> /etc/modules.conf 3. ドライバのロード・ネットワーク設定 # insmod bcm5700 # netconfig 4. ネットワーク再起動 # /etc/rc.d/init.d/network restart ■ インストールでつまづいた点 ・カーネルを再構築しないと pertition check: unknown pertition table でパーテーションが見つけられず kernel panic ・上でカーネルを再構築すると今度は pertition check: で停止 -> acpi=offで回避(よくみるとメッセージが出ている) 次期バージョンではすんなりとインストールできることを希望(^^; #長文失礼しました。 ********************************* 〒990-0043 山形市本町一丁目7-54 キャプテン山形株式会社 佐藤 浩 TEL 023-622-6611 Fax 023-622-6733 E-mail: s.hiro@xxxxxxxxx *********************************