土村です。 Vine3.0 の TeX 関連パッケージについて宣伝させて下さい。 tetex-2.0.2 への移行に伴い、全般に新しくなっているのですが、 私の contribute したもの/していないものも含めて、 主要な変更点と思うところを書き並べてみます。 なお、今回の TeX 関連パッケージ開発では、 奥村先生の web に書かれた内容を再現するよう努めました。 そして、私の web に公開していましたテスト版を 多数の方に試していただき、 不具合報告もいただきました。 この場をお借りして皆様に厚くお礼申し上げます。m(_|_)m また、Project Vine の皆様にもお世話になりました。 お礼と共にリリースのお祝いを申し上げます。 ====== Vine2.5/2.6 と同じく、 platex2e, dvips-jp, xdvi-jp 等 新ドキュメントクラス JIS フォントメトリック 旧 platex209 ... を収録しました。 ====== ソース (emacs) と xdvi での相互ジャンプが可能です。 /etc/skel/.emacs.el に必要な設定を書いておきました。 が、一部不親切な部分がありました。すいません。 platex コマンドにはオプションが必要ですので、 .emacs.el の 524行目あたりの tex-command "platex" を tex-command "platex -src-specials" に書き換えておくと便利でしょう。 emacs 上では C-c C-j、 xdvi からは Ctrl + クリックで相互にジャンプします。 ====== ghostscript-7.07 のおかげで、日本語PDFを作れる場面が増えました。 ps2pdf -dNOKANJI hoge.ps と、"-dNOKANJI" オプションを付けるのがポイントです。 なお、ghostscript のフロントエンドとしては、 ggv が採用されました。 以前の gv は VinePlus にあります。 ====== PDF 作成の dvipdfmx が Vine本体に収録されました。 日本語のしおりの作り方が変更になりました。 dvipdfm で必要だった out2uni は不要になり、 その代わりに、プリアンプルに \usepackage[dvipdfm,bookmarks=true,bookmarksnumbered=true,% bookmarkstype=toc]{hyperref} \AtBeginDvi{\special{pdf:tounicode EUC-UCS2}} のように書いておきます。(3行目がポイントです。) Linux 版 Adobe Reader では日本語のしおりは化けるので、 Win 版で動作確認してください。 なお、dvipdfm は dvidfmx へのシンボリックリンクにしています。 ====== tetex-extra パッケージはインストール CD には収録されていません。 TX fonts, PX fonts 等も含まれているので、 apt-get でインストールするのがよいでしょう。 ====== 齋藤修三郎氏の OTF パッケージが、 VinePlus に texmacro-otf として用意されています。 dvipdfmx と組み合わせると、商用フォントがなくても、 囲み付き文字や「はしご高」などを含んだ PDF を作れます。 ====== Latin Modern は、残念ながら用意できていません。 要望があれば追加でパッケージを作るかもしれません。 ----- 土村 展之 Nobuyuki Tsuchimura tutimura@xxxxxxxxxxxxxx http://www.nn.iij4u.or.jp/~tutimura/