何とか解決できたようなので、報告いたします。 今まで使っていたユーザモード pppoe から、 カーネルモード pppoe へと変更したところ、 トラフィックが集中しても、無通信状態が発生しなくなりました。 ただし、PC が非力なせいか、Vine 3.2 でユーザモード pppoe で 正常に接続できていたときと比べ、 半分程の転送速度しか出ていませんが…… Vine 4.0 になって必要なハードウェアスペックが高くなり、 PC 負荷の影響を受けやすいユーザモード pppoe が スムーズに動かなくなっていたのかもしれません。 Vine 3.2 のころは、ゲーム関係のサーバプログラムで かなりの負荷を掛けていた時期がありますが、 特に問題はありませんでした。 Vine 4.0 では httpd 他テストに必要ないものをすべて止めた状態でも 問題が発生したことから、単純にスペックだけの問題ではない気もしますが。 及川さんのところでは、Vine 上で直接 pppoe クライアントを 起動しているわけではないようなので、また別の問題なのかもしれません。 カーネルモード pppoe を試す前に、及川さんから提案のあった、 トークンバケツフィルタも試してみました。 6〜8Mbit/s程度に制限したところ、 外部からのFTP接続では、一見スムーズに流れているように 見えるようになりましたが、実際にはたくさんのドロップが発生しており、 例えばネットワークゲームなどの通信の即時性を求められるものでは、 何の解決にもなっていませんでした。 それなら、主に上り回線を占有している apache の方で、 トークンバケツフィルタよりも小さい帯域で制限を掛ければ、 LAN 内の PC からのパケットの転送でドロップが発生することは なくなるのではないかと思い、mod_bandwidth を使用して、 4Mbit/s 程度に制限してみたところ、 多少不安定な部分もありますが、ある程度納得できるくらいには改善されました。 これでも満足がいかなかったので、ダメで元々で、 以前うまく設定できず挫折してしまったカーネルモード pppoe を 試してみたところ、何とか動作させることに成功し、 問題が解決したわけです。 Vine 4.0 では、kernel も pppd もはじめからカーネルモード pppoe に 必要なバージョン条件を満たしていますし、 kernel 自体もカーネルモード pppoe が使えるようにオプション指定されているよう なので、 ifcfg-ppp0 を書くだけで結構簡単にカーネルモード pppoe が利用できるようです。 なお、私のところでは、Vine 3.2 からのアップグレードインストールだったせい か、 ifup-ppp と ifdown-ppp の中で、もう存在しない adsl-start と adsl-stop が参照 されていたので、それを pppoe-start と pppoe-stop に書き換える必要がありまし た。 もし、同様の不具合に遭遇している方がいましたら、 是非カーネルモード pppoe を試してみてください。 ----------------------------------------- 石渡 栄司 -----------------------------------------