長南です。せっかくですのでサマリを作っておきます。 Vine 3.1 は、ハードディスクにコピーした CD イメージからインストールする ことも可能です。しかし、これはまだ Project Vine が正式に認めている方法 ではありませんから、必ず成功するとは保証しません。 1) かりに ハードディスクの第一基本領域にある Windows の tmp フォルダ (C:\tmp) に CD イメージ Vine31-i386.iso を置いたとします。 2) images/boot.img からブートディスク(フロッピー)を作ります。 boot.img は FTP サイトからダウンロードするなり、ほかのマシンで Vine CD-ROM から取り出すなりしてください。ブートディスクの作り方は Vine のオンライン・マニュアルに書いてあります。 http://vinelinux.org/manuals/install-vine-3.html 3) フロッピー・ドライブにブートディスクを入れて、ブートします。 言語選択で日本語を選んでもたぶん大丈夫です。 4) 「インストール方法」で「ハードドライブ」を選択します。 5) 「パーティションを選択してください」でパーティションに /dev/hda1 を 「イメージを含むディレクトリ」に /tmp を指定します。 インストールはテキストモードで進めることになります。 6) 「ビデオカードの設定」では「X の設定を行わない」を選んでください。 これでインストールがどんどん進み、正常に終了するはずです。 7) 再起動すると、当然ですがテキストモードで立ち上がります。 root ユーザでログインし、Xconfigurator を起動して X の設定をします。 日本語が文字化けするので、コマンドラインで LANG=C Xconfigurator (あるいは eng Xconfigurator) と打ち込み、英語モードで実行することをおすすめします。 8) root ユーザで次のコマンドを実行し、/etc/sysconfig/desktop を作って おきます。 echo 'DESKTOP=""' > /etc/sysconfig/desktop 9) /etc/inittab を調べ、テキスト・ログインしたいのなら id:3:initdefault: グラフィック・ログインなら id:5:initdefault: となっていることを確認します。 10) 再起動。 注意点: A) 上の例で言うと、C:\tmp に バージョンの違う Vine の CD イメージが 複数あると、イメージをうまく読み込めずにインストールが失敗する ようです。Vine31-i386.iso だけを入れておいてください。 B) /etc/sysconfig/desktop を作り忘れると、GNOME ではなく、twm が起動して しまいます。そのときは、 a) グラフィック・ログインなら、/etc/sysconfig/desktop を作ってから、 再ログインしてください。あるいは、ログイン画面で GNOME をデフォルト のセッションに指定しても OK です。 b) テキスト・ログインの場合は、各ユーザで setwm gnome を実行してから、 X を再起動してください。念のため /etc/sysconfig/desktop も作成する ことをおすすめします。 C) インストール中「ビデオカードの設定」で「X の設定を行う」ことにすると、 「インストール後の設定を実行中」のところで「未処理の例外発生」という エラーが出て、インストールが停止してしまいます。これは、X の設定に 失敗しているだけですから、再起動後に X の設定をやり直せば、問題が ありません。でも、どうせ X の設定を自分でやらなければならないのなら、 エラーなんかに出会わない方が気持ちがよいでしょう。それで、上の説明 では「X の設定を行わない」ことにしています。 -- 長南洋一