松本です。まだまだとても注文を付けられるほどのスキルレベルではないのです が、乗っからせてください。 On Mon, 03 May 2004 10:32:00 +0900 (JST) 長南洋一 <cyoichi@xxxxxxxxxxxxxxx> wrote: > 「初心者でも使いやすい、安定した、日本語環境の充実した Linux を > 提供する」ということですね。たしかにそれが Vine の強みでしょう。 > しかし、製品には(と言うより、何についてもですが)、実質だけでなく、 > 花もまた必要です。 実際に使ってみて、確かに「初心者にとって敷居は低い」(その印象のかなりの 部分は日本語化が進んでいること、長南さんをはじめ初心者の初歩的質問にも親 切なレスを付けてくれる人が多いMLの雰囲気…などによります)けれども、Vine は決して「初心者向け」ではないな…という感じはしています。 本当の初心者(ここでは、サーバ用途としてよりはまずはデスクトップ用途とし てどの程度使えるか試してみたい、というような人を想定しています)なら、お そらく一番重要なのはWindows環境からの移行のし易さではないかと思います。 その意味ではTurboの方が進んでいるでしょう。OpenOffice.orgが最初から使え るようになっていない、Flash、Java、RealPlayerやXine、MPlayerなどは自力で インストールし、Mozillaのプラグインとして組み込まなければならない…など そういう作業が好きな人でなければWindowsと同じようなデスクトップ環境を整 えるのはたいへんですよね。 > 初級から中級のユーザが Linux のディストリビューションを選択するとき、 > まず何に注目するでしょうか。今なら、カーネルのバージョンでしょう > (それが実質を顧みない軽薄な選択法であるとしても)。「まだ、2.6 が出て > 間もない」とは言っても、もう半年近くになるのですし。 確かによく分かっていない人ほど「新しければ新しい方がいいに決まっている」 という思い込みが強いでしょう。…恥ずかしながら私もそうでした(笑)。 ただ、前述のように今の理解はちょっと違ってきています。 /etc/redhat-release が Red Hat Linux release 7.1 (Seawolf) となっている のは、つまり商用ディストリビューションとして現状では一番シェアを持ってい るのではないかと思われる Red Hat AS 2.1 とベースが同じである、という意味 合いなのではないか、と。つまり、Vine で動くアプリケーションなら Red Hat AS 2.1 でも動いてくれる可能性が高い、ということ。これは、実験環境を構築 する上ではかなりのメリットになると思われます。 …そんな意味も含めて、Vine が決して「初心者向け」ではないな、と感じるよ うになってきているのです。 > 新しく使ってくれる人を常に増やしていないと、ディストリビューションは、 > どんなにすぐれていても、先細りになります。心配のしすぎかもしれませんが > Vine は今、存亡の岐路に立っているのではないかと思うのです。 > > 「半年じゃ無理だ」というのは、重々承知していますけれど。 これは同感です。一番の問題は人的リソースが決定的に不足している、というこ となんでしょうが…。たとえば現状の Vine を Core とし、Seed とは別に初心 者デスクトップ用途向けの Desktop とかの派生プロジェクトができて、使用者 のスキルアップに伴いスムーズに Desktop -> Core -> Seed という感じで移行 していけるようなディストリビューションであったらいいなぁ…と思います。 …そう思うんだったら自分でやれ、と突っ込まれてしまいそうですね…なんとか スキルアップして早く貢献できるようになりたいものです。 # kernel の話題からはそれてしまいましたが。 -- □●□ _/_/_/_/ To be Happy! _/_/_/_/ □□● _/_/_/_/_/_/ 松本 悟 _/_/_/_/_/_/ ●●● _/ helios.reds@xxxxxxxxxxxxxxx _/