馬場崎です。 言葉の意味の話題になってきたようなので、しゃしゃり出てきました。(^o_o^)/ 喋りが堅かったり妙に全体的表現なのは職業柄(苦笑)ですのでスルーしてください。 > > > Anthyを構成する、パーツプログラムという > > > 理解で宜しいでしょうか(=モジュール)。 > > > その、モジュールの設定ファイル名という意 > > > 味ですね? > > > > プログラムと位置づけると違います > > そうすると、何でしょうか?ネットで少し > 検索したのですが、モジュールの意味がな > んとなく分かりません。例えば、カーネル > モジュールでヒットしたのですが モジュール、パーツ、プラグイン、エクステンション、この辺りは、ニュアンスの違いで 使い分けられている、似たような概念を表す言葉です。 (コンピュータ関係の)日本語では、部品、部位、機能部品、拡張機能(部品)、追加要素、要素、 構成要素、e.t.c.... みたいな意味合いで使われているのを見ます。 意味する所は違うんですけれども、「同じ言葉の使われ方が共通では無い」ために、 はっきりと「こうです」とは言い切れない言葉になっています。 そこで混乱を避けるために、なんとはなしに「firefox の エクステンション」 「PhotoShop の プラグイン」、「Linux Kernelモジュール」、「ブログパーツ」等のように、 プログラムやツール、アプリケーション等の名前を前において話をするのが不文律となっている ように思います。 プログラムが限定されると、今度は意味する所も具体的になってきます。 例えば、「firefox の プラグイン」という意味では、「FLASHプレイヤー」や「Acrobat Reader」を 指し示しますし、「firefoxのエクステンション」となると「FireBug」や「PDF Download」等を 指すようになります。 この例のように、 「firefox では追加要素の総体を アドオンと表現し、その中に プラグイン と エクステンション がある」 ……と、いう事がはっきりと言えるようになります。 そして僕の言いたい事は、他のアプリケーションや「前提の違う話」では、 意味する具体的な相手が違ってきますよ、という事です。 <<中略>> > これを見る限り、モジュールとはプログ > ラムのパーツという考えで良いのかと思 > うのですが・・・ 一応それで間違いではありません。「その範囲内(Kernel)」では実に正しい解釈です。 本題ではありませんが、これについて続けますと…… もう少し正確には Linux Kernel の場合、ローダブルモジュールとか動的モジュールと言う表現も 使われます。「他のアプリ」だと「ダイナミック リンク ライブラリ(dll)」に似ている言葉です。 Kernelの「その機能の部分」を「別ファイル」にして、必要に応じて「動的に利用する」のが Kernelのモジュールです。 (効果 : 不要なものは読み込まない = メモリや資産の節約) そして動的があれば静的(スタティック)もあります。 必要な機能を全部Kernel本体に組み込んでビルドすると、別ファイルの無い Kernel ができあがり ます。この場合、別ファイルとしてのモジュールは「無し」になります。 (効果 : Kernelが単独で完結している = セキュリティ面や動作面で強い) そして話を戻しまして。 Kernel の時にモジュールという言葉がこれらのように使われていたとして、その使われ方が、そのまま 他のアプリには当てはまるとは限らないという事が、僕の話の主旨です。 特に日本語入力のような、複数のプログラムやデータにまたがって動作する場合は、よくよく整理して 理解する必要がありますし、それでもある程度、その中での言葉の使い方や使われかたを確認しないと、 お互いに話が通じなくなります。 この場合の注目点も、今回のケースで言えば「SCIM や Anthy 辺りではどういう意味合いで使われているか」 になります。ただその意味でも、今回僕が気になった「モジュール」という言葉はとても困った(^^;)言葉 だろうと思います。 見たり聞いたりする範囲の話ですが(と一応断りを置きまして)、X Window にとって SCIM は 「インプットのモジュールの一つ」という表現をされることがありますし、 SCIM-Anthy は「SCIM のための Anthy モジュール」だったり、 「Anthy は日本語変換プログラムの一種」と言われたり、 「Uim-FEP で Anthy をターミナルから使う」 と説明されていたりです。モジュールという言葉が出てこないというわけではありません。 単独で動作する「いわゆる普通のプログラム」とは毛色の違うものだという部分の理解が必要です。 それで最初の引用に戻りますが、 > > > Anthyを構成する、パーツプログラムという > > > 理解で宜しいでしょうか(=モジュール)。 > > > その、モジュールの設定ファイル名という意 > > > 味ですね? > > > > プログラムと位置づけると違います ~~~~~~~~~~ ……こうした表現、「そういう位置づけ、意味合いでの話だと違いますよ」になってしまうのです。 引用元[vine-users:078995]のその後の段落のように Anthy の普通のプログラム的な側面をとらえ、 その構成を考えた方が、システム全体の設定、ユーザーディレクトリ内の設定についての話は 他のアプリケーションを引き合いに出せるので、やりやすくなります。 そしてその場合、モジュールという表現はふさわしくないので使わず、他の単独起動の アプリケーションのように、設定ファイルとか、定義(INI)とか、プロファイル(プロパティ)等々の 表現が「使われることが多い」です。 最後に一般的な話をしますと。 情報分野の言葉そのものは、工業の分野でも使われる一般語が土台になっている場合が多く、短縮語を のぞけば、指し示している意味は、かっちりと決まっている訳ではありません。 その場合も「○○○ の △△△ という言葉」というテンプレートで、範囲を狭めて理解していくのが 方法一つとして有効だと思いますよ。 おそまつさまでした。 -- __/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/ ZON or MaruArt. >> Babasaki Seiichirou (Jap) E-Mail mindgear@xxxxxxxxxxxx Nokia N800 zon@xxxxxxxxxxxx __/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/__/