On Mon, 23 Feb 2004 19:37:03 +0900 "Hirano, Yasuhiro" <hiranoy@xxxxxxxxxxxxxxxxx> san wrote: > ワタナベさんのレスを読ませていただきましたが、「賛成します」の理由 > が私には読み取れませんでしたので、もしよろしければ、さらに解説して > いただけるとうれしいです。 へたな文章を長々と書いたので、わかりづらくてすいません。 なるべく簡潔に心がけますが、結局長くなってますます判らなくても御容赦下 さい。 > レスの中で、東風フォントのことやSCOのことなどを引き合いに出されてい > ましたが、以下のように全く違う事象なのではないかと思うのです。 そうです、全て個別の事案です。 そして"賛成"の理由は、これらの共通事項にあるのでもありません。 理由の説明のために、順番をばらします。 > 3)SCOが、自身が著作権を保有している(といっている)ソースコードを > IBMが流用した(といっている)こと この件は、フォントの著作権の有無については直接関係ありません。 SCOという一企業が"自らに著作権がありそれに基づいて権利を行使するぞ" とIBMなどの特定の企業とソフトウェア団体に圧力(訴訟や請求をちらつかせる )をかけている件ですが、このSCOの行為そのものは請求権として正当に認めら れる行為であり、それを"実際に行使した"という例として引合に出しました。 その請求が妥当かどうかは裁判でしか判定できないでしょうが、すくなくとも SCOに勝算があるのでしょうし、実際裁判で決着付ける前に条件を飲む団体が でてきてるようです。その一つがXFree86プロジェクトで、SCOの主張に合わせ るために以前に弊害があった古いライセンスに戻してしまったと聞いてます。 そしてそれがGPLライセンスと反するため、ほとんどディストリビューション でXFree86-4.4を採用しないと聞きました(間違っていたら訂正してください) こうなるとオープンソースの思想とか社会性とか道義とかが関係なくなって、 どういう主張なり戦略なら勝てるとかいう泥沼状態になっていると思います。 なのでフォントの著作権の有無についても、特定の企業なり団体が血迷ってこ うならないとよいなというのが念頭にあって引合にだしました。そもそも成り ようがないというのであれば、それは単に無知な私の間抜けな杞憂なだけです 。別にfont.aliasにMSフォントが書いてあるから、MSからVine projectが訴え られるとは思っていません。 > 2)無料で使用配布されていた、東風フォントの一部に著作権侵害の問題が > 見つかり、配布および開発を中止したこと この件も法的にはMSフォントの利用形態のこととは関係ありません。 ここでの私の意図とは、ある企業が作成したフォントに対する権利侵害という 訴えに対して、そもそも著作権等の権利が存在するのかと争うことなくその開 発、配布、使用停止の呼びかけが実践された背景には、裁判で明らかにする前 に当事者の間にてフォント及びその制作行為に対する敬意、尊重があったとと いうことを引合に出すことで、法律とか判例を持ち出してその中で白黒つけよ うという意見に異義をとなえようとしたことにあります。 それゆえ、MSの商品だからという色眼鏡を捨てて、フォントセットを平等に敬 意をもって(なぜなら保護されていないという現実ゆえに)扱おうとすると、過 渡期の空白をついた想定外の使用を前提とした、TrueType-baseパッケージに あるmicrosoft.ttfconfの存在は、それに反するものではないかと考えたわけ です。 もっともこれがあるからすぐにMSフォントが使えるわけではないし、ただのサ ンプルに過ぎないのに何を危惧するのか、というご意見もあるでしょう。 私としては、別にパッケージ内に無くても****.ttfconfによって使用できる ようになるTips自体はオンラインなどから無くならないだろうから、建前とし てVineから外したらという考えなだけです。 なおこのスレッドでの最初の私の発言にて > 自分でMSがリコーからフォントをOEM供給されていること及びその契約内容 > を確認したわけではないですがそれを前提とすると、誰が何を所有している > のか明確にする必要があると思います。(それが知りたい) と言いましたが、著作権なり意匠権なり売買契約なりのどれか/何かが当ては まるだろうから、それを出発点とすればMSフォントの使用の是非はおのずと明 らかになるだろうし、だからといってそれを楯に(ベンダー、ユーザー共に)権 利のごり押しも無いだろうと考えてのことで、どれでもないとは思ってもみま せんでした。 > 1)MSに著作権(使用料?)という対価を支払って入手したフォントを、 > 1台のPCで使用するということ > > 1の場合については、利用者は著作権も尊重しているし、対価も支払って > いるのですから、「空白に乗じてユーザーは使ってもいいんだ」というよ > うなものではないと思うからです。 この件に関しては、既に[vine-users:064624]において吉田@夕張さんが一つ の答えを出してくださってます。 「MSが開発元フォントベンダーから許可されていない使い方を使用許諾で禁止 しておかなかった、というのは、ユーザの責任ではありません。Microsoft社 の失策です、その失策の責任はMicrosoft社に帰すべきものであり、その失策 ゆえにMicrosoft社が倒産しかねない程の莫大な被害を受ける事になっても、 ユーザには何の責任も有りませんので、これまでどおり使い続ける権利がある のです。」 この事について別の方が、日本の法律上での妥当性について言及されています が私としては"誰にどんな権利があるかということと、それを行使することは 別"ということです。 -- Digital Imaging, Contents, Solution & Engineering Kazuhiko Watanabe :: navkaz@xxxxxxxxxxx GNOME-2.5 on Vine-2.6 http://www.deltahf.com/gnome2/